第一章:予兆


第一章:予兆



フリマアプリで掘り出し物を見つけた。「古い木製箱、中は謎!キャンプにぴったり!」出品者のコメントにはそう書かれていた。安価だったし、キャンプ場の外れで使う予定の焚き火用の薪を入れるのにちょうどいい大きさだったので迷わず落札した。発送が遅かったものの、ついに届いた箱は重く、表面は埃っぽく、使い込まれた風合いがあった。開けると中には古い毛布と小さな鏡が入っていた。鏡を覗いてみた時の衝撃は忘れることができない。

第二章:異常な静寂


第二章:異常な静寂



キャンプ場に到着したのは夜中だった。静かで、鳥のさえずりすら聞こえない異様な静寂が張り詰めていた。テント設営を終え、薪入れとして箱を使おうとしたその時、鏡に写る自分の姿が歪んでいた。目は赤い光を放ち、口は奇妙な歪みで笑っているようだった。慌てて鏡を見離すと、周囲からざわめく音が聞こえてきた。視線を戻すと、テントの張り綱が震え、影が蠢いているように見えた。

第三章:無慈悲な瞳


第三章:無慈悲な瞳



恐怖に襲われながらキャンプ場を後にしようとしたが、目の前に現れたのは巨大な黒い影だった。漆黒の瞳は私を見据えており、そこから放たれる寒気が全身を貫いた。逃げようと足踏みするも、体が動かなくなっていた。影はゆっくりと近づき、私の顔に迫る。その時、鏡からまた赤い光が射し出した。その光によって影が溶けていき、視界が暗闇で覆われた。

結末:見返り美人


結末:見返り美人




意識を取り戻すと、目の前の景色はいつものキャンプ場に戻っていた。「あれは一体…」 自分が怖がるように首を傾げていると、鏡の中に写った自分の顔を見て、思わず笑いがこみ上げてきた。「んー?このメイク、ちょっとやりすぎか?」私自身、少し恥ずかしそうに言ってみる。